「女性オーナーってシブトイよね。」
ある男性オーナーに言われた言葉です。
この言葉の意味は。。。
実は利益がなくても生活が出来る。だから、サロン運営が
上手くいっていなかったとしてもやめない
ってことです。
利益がないのに生活が出来るわけ無いじゃん!?
って思われた方は
おそらく自律されている方。
つまり、自分でお金を稼がないと
衣食住が満たされない環境の方です。
僕の感覚値ですが
実は女性オーナーの半数程度は
利益が出なくても食っていける人達です。
なぜなら、親と同居していたり
ご主人様の経済支援だったりで
衣食住を確保出来てるからなんです。
この恵まれた環境は
時に、経営者としては不幸だったりもします。
なぜなら、
利益が出なくても食っていけるから。
食うために必死で働くマインドが沸かないからです。
もちろん、
仕事は食うためにやるものでは有りませんが
人間の欲求で最強なのは生理的欲求だからなんです。
マズローの欲求段階説って言葉を
聞いたことは有りますか?
5段階欲求って方がわかりやすいかもしれませんね。
人間の欲求には5つの段階が有り
底辺の欲求が満たされると段階的に
上位の欲求を求めるという説です。
ピラミッドのような三角形をイメージしてもらうと
わかりやすいですね。
△ 自己実現の欲求
△△△ 承認欲求
△△△△△ 社会的欲求
△△△△△△△ 安全の欲求
△△△△△△△△△ 生理的欲求
一番底辺の欲求が生理的欲求。
その上に安全の欲求、社会的欲求、
承認欲求と続き、
自己実現の欲求が最上位にあります。
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生理的欲求 生きていく上で欠かせない、生命維持のための食事・睡眠・排泄などの本能的・根源的な欲求。
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安全の欲求 暴力などの危険から守られ、経済的な安定や健康で衣食住に不自由しないなど、安全で安定した生活への欲求。
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社会的欲求 国、地域、会社、家族などグループへ帰属していたいという欲求。
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承認欲求 地位、名声、利権、注目を得るなどの他社尊敬欲求と 自分自身で自分を高く評価する自己尊敬欲求。
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自己実現の欲求 自分自身の能力や可能性を最大限に発揮することで、 自分が思い描いた夢や理想を実現したいという欲求。
ここまでの説明でお分かりの通り
生理的欲求が人間の一番最低レベルの欲求で
ここがクリアできないと次の欲求が沸きづらいです。
生理的欲求とは
人間として生きていくための本能的・根源的な欲求で
例えば食事、睡眠、排泄などがそれにあたります。
明日のご飯が無事に食べられるかわからない状態では
人から認められたい(承認欲求)などの上位の欲求は
起こりにくいというものです。
何よりも食っていくのが先決ですので。。。
ですので、
冒頭の男性オーナーの言葉のように
利益がなくても食っていけるオーナーは
生活には困らないから好きなエステサロン運営を
儲からなくても続けていくことが出来る
ということなんですね。
この環境は
本人にとって恵まれているのか
それとも不幸なのか?
どのように感じるかは
捉え方次第ですね。
ただ僕がコンサルをさせて頂いた中で感じるのは
お店の運営力をつけられるのであれば
自分で稼がないと食っていけない女性オーナーの方が強いと思います。
それはなぜか?
サロン運営における本気度が全然違うんですよね。
もちろん
「お客様を綺麗にする」
「お客様を痩せさせる」
とか、お店の存在意義はあるんですけど、
ここぞという場面で
踏ん張りが効く傾向が見られるからです。
あくまでもお客様のためになる前提での話ですが
ここでちょっと言いづらいけど「一言」プッシュすれば
コース契約をしてくれる場面があったとします。
そんなときに
得てして、利益が出なくても食っていけるオーナーは
「まっ、良いか」って言葉が脳裏をよぎります。
逆に同じような場面で利益がないと食っていけないオーナーは
「いいにくいけど、ここで言えば利益に繋がるかもしれない!」
と思い、行動に起こす傾向にあります。
言い難いことをたった一言いうか言わないか等の
判断する際に、生理的欲求がある人は動けたりします。
もちろんずっと生理的欲求を満たすためだけに
サロン運営をするわけでは有りません。
「自分の技術を世に知らしめたい」
と言うような承認欲求を満たしたり
「毎月●●●万円の売上を上げる」
と目標を設定して挑戦する自己実現欲求を
満たしたりします。
ただ、やっぱりしんどい時に踏ん張れた人は
強いし、その時に吸収したことは
とても大きな精神力やスキルとなるはずです。
僕自身、生理的欲求と安全の欲求に
強く付き動かれた時期があります。
30歳の頃に会社を精算した事があります。
その当時は子供が生まれたばかり。
子供と妻(当時)を養わなければならない
という時期がありました。
食っていかなければ、
食わせなければならないという「生理的欲求」
生活を復活させて子供と妻(当時)に安定した生活をしたい
という「安全の欲求」
が支配していた頃です。
この強い2つの欲求のおかげで
仕事をさせて頂いた相手方に強気の年俸の交渉をしたり、
報酬の交渉をしたりしてました。
もちろん一か八か的なところも有りましたが
実際に必要な金額、自分が適正と考える対価としての報酬額を
もの応じすること無く伝えることができました。
今思えばあの頃「生理的欲求」や「安全の欲求」が満たされていたら
交渉なんかしなかったと思います。
だって、角が立ちますし
良好な人間関係に支障をきたすリスクが有りますので。
もし恵まれた環境の
利益がなくても食っていけるオーナーも
当然ですけど悲観する必要は無いと思いますよ。
自己実現の欲求が強ければ
別に「生理的欲求」や「安全の欲求」にも負けないレベルで
活動できるかもしれません。
それに、「生理的欲求」や「安全の欲求」は
気の持ち方を間違えると悲観的になったり
自己否定をしてしまったりする可能性もありますからね。
人は皆、置かれている環境や
出自はそれぞれ異なります。
今現在置かれている状況を冷静に見つめてみると
サロン発展のヒントが見つかるかもしれませんよ。
見つめなおす視点に5段階欲求を
参考にしてみてはいかがでしょうか。