次はあなたのサロン?たかの友梨がマタハラで訴えられる【エステ|コネNews183】

次はあなたのサロン?たかの友梨がマタハラで訴えられる【エステ|コネNews183】

またまたたかの友梨さんが
大変なことになっていますね。

おそらく今後もいろいろな事案で
従業員や元従業員から訴訟を起こされるでしょう。

今回の問題点は何だったのか?
そして街の小規模エステサロンでも
同じようなことになることはないのでしょうか?


 

今回の問題に関して
要点をまとめると以下の通りです。

2014年10月29日、
たかの友梨ビューティクリニックの従業員女性が
運営会社の不二ビューティに訴訟を東京地裁に起こした。

内容は
未払い残業代約1400万円の支払い
慰謝料200万円の支払い

長時間残業を強いられたのに
残業代が支払われなかった。

その上、妊娠にともなう軽易業務への異動希望を拒否され
マタハラを受けたと主張しています。

 

※マタハラとは
マタニティ・ハラスメントの略。

働く女性が妊娠・出産にあたって職場で受ける
精神的及び肉体的な嫌がらせやいじめのこと。

エステオーナーさんの何人かに「マタハラ」について聞いてみましたが
言葉の意味自体を知らない方がほとんどでしたね。

女性を従業員として使うオーナーとしては
正直勉強不足というか・・・

社会問題化もしているので
これくらいの用語は抑えておきたいところですね。

で、今回も前回同様
労働組合の「エステ・ユニオン」(ブラック企業対策ユニオン・エステ支部)が
マスコミに対応し「当事者陳述書」と題した文書を発表しています。

その陳述書の中にはこんなコメントが。。。

・遅番や早上がり、休みの日でも関係なく、サービス労動で
タイムカードを押さずに働くことも多くありました

・できれば休みたい、休憩も座ってゆっくり取りたいと思いながら、
通常の9時から22時までの仕事を出産3か月前くらいまで続けていました

このようなことがあったため
裁判に至ったと綴られていました。

ここまでの説明で
今回の問題はどんなものなのかはご理解いただけたと思います。

私なりにこのたかの友梨さん問題を考えた時に
数多くの女性創業エステオーナーと接していて
思うことがあります。

それは・・・

従業員の思考を理解していない、
ということです。

どういうことかと言うと
男性オーナーにはあまり見られない傾向なのですが
女性オーナーの場合によく見られる傾向があるんです。

それは・・・

従業員は自分(創業オーナー)と同じくらい
お店に思い入れがあり、頑張ってくれるはず。
ということです。

本当にみなさん
こんなかんじで思っている方が多いです。

多分高野さんも
多少なりともこの認識があったんじゃないかな~
なんて思ってしまいます。

アルバイトや会社員を経験されることなく
いきなりエステサロンオーナーになった方には
おそらく従業員(雇われる人間)の基本的な思考回路がわからないと思います。

 

また、従業員を経験して事があるオーナーさんでも
志が極めて高く「この会社のためなら自分のプライベートも含めてすべてを注いで頑張る!」
なんて方も同様に、

従業員の基本的な思考回路がわからないでしょう。

基本的な思考回路とはなにか・・・

それは一言で言うと
「短い労働時間、弱い労働強度、高い報酬」
これを望んでいるということです。

ご自身が従業員の経験がある場合、
その時のことを思い出すと
多少なりともこの思考があったのではないでしょうか?

もちろん私も色々と従業員として
働かせていただいたことがあります。

キレイ事抜きで正直に話をすれば
もちろん自分の成長のため、自分を高めるために仕事をしている
ということはありました。

でも、それと合わせて
一般的な労働者の思考回路は働いていました。

「早く仕事終わらないかな~」
「サービス残業なんてしたくないよ~」
「報酬につながらない業務だったら、そつなくこなしておけばいいか」
「今月は仕事楽だったけど、ボーナス出てラッキー!」

などなど、
従業員としてのマインドが働いていました。

そこでよくコンサル時にオーナーさんに話すのですが

これは従業員が悪いのでしょうか?
ということを話します。

私の考えとしては
至極当然のことだと思っています。

むしろ経営者が従業員に
自分と同じマインドで仕事をしろっていうほうが
あまりにも理不尽のように思えてなりません。

なぜなら、
立場が全く違うのですから・・・。

先日もお付き合いのあるオーナーさんから
こんな報告を頂きました。

「従業員がお店のお金に手をつけた」
「ちょっと強く話したら、やめられてしまった。」
「定時になると、あからさまに帰りたがっている」

などなど。

根本的に
経営者と従業員は同じ仕事をする仲間ではありますが
全く思考回路が異なるのです。

これを理解された上で
従業員と接するべきだと思います。

オーナー(経営者)と従業員(労働者)との
決定的な報酬(給料)に対しての違いがあります。

何に対して報酬を得るかということですが
分かりますか???

正解は・・・

オーナー→成果=お店を儲からせることができてれば報酬を得られる
従業員→時間=働いた時間に対して報酬を得る

全然お金を手に入れられる環境が異なるのです。

もしかしたらですが
これだけ日本を代表するエステサロンとなったたかの友梨さんではありますが
ご自身が生粋の起業家であるがゆえに

「従業員と経営者との基本的なマインドや環境は違う」
という基本的なことがわからなくなっていた
のではないかと思ってしまいます。

だって、
マタハラとは言いますが

オーナーがマタニティーであれば
雇われていたとしたらマタハラに当てはまることでも
全然気にせず自らの意志で仕事をするともいます。

でも
従業員もオーナーと同じレベルで仕事に対して
労力を注げるかといえば、これはとてもむずかしいことです。

だから、一般的には強い立場と言われる雇用主から
一般的には弱い立場と言われる従業員を守るために
労働基準法、労働基準監督署、労働組合などが存在するのですよね。

 

ということで、
もし従業員に対して「この子は私と同じレベルで頑張ってくれるはず!」
という気持ちを持たれているようでしたら、要注意。

自分が従業員だった時のことを思い出してみてください。

これは人としての優劣ではなく、
あくまでも立場の違いから起こる自然な現象なのです。

あなたは、自社の従業員(エステシャン)に
過度の期待をしていませんか?
過度の働きを押し付けていませんか?

今回のたかの友梨さん問題から
学べることもあると思いますよ^^

では、また来週です(^^ゞ