何事にもメリットがあれば
必ずデメリットもあります。
店舗等がクレジット決済を導入する際には
国内決済と海外決済のどちらにするかの検討が必要です。
今回は海外決済の主なメリットとデメリットをお伝えします。
何といっても一番のメリットといえば
「コース契約でも問題なく決済が可能」という点です。
エステサロンや英会話教室などは
コース契約(前受け金契約)が一般的です。
都度払いではなく、一定の回数分のサービスを提供する約束をして
その支払いを一括で受領するのが前受け金です。
国内決済だと特定の条件をクリアしないとNGです。
条件とは
(エステ)
サービスの期間が5万円以下のコースは、提供期間が1年以内
サービスの期間が5万円を超えるコースは、提供期間が1ヶ月以内
(整体・治療院)
サービスの金額が5万円以下のコースは、提供期間が1年以内
サービスの金額が5万円を超えるコースは、提供期間が2ヶ月以内
整体や治療院はもともと
高額契約をする文化があまりありません。
その為、国内決済でも多くの場合問題ありません。
しかし、エステの場合は
20万円~50万円程度の契約は一般的です。
その為、1カ月以内でサービスの提供を完了させるのは困難です。
例えば20万円の契約で施術が12回のコースだったとします。
1ヶ月でサービスの提供を完了させるには
週に3回来店してもらわなければなりません。
これは施術の効果やお客様のスケジュール調整などを
考慮すると簡単なことではありません。
だから海外決済でコース契約を気にせず決済できるのは
サロンオーナーにとっては大きなメリットとなります。
一方でデメリットもあります。
それは、、、
回収漏れのリスクが国内決済に比べ高いことです。
それはどういうことか?
お客さんがお店でクレジット決済をしたとします。
その時点で、お客さんは支払い完了なので
お店はサービスの提供をする義務を負います。
クレジット決済後、お店は海外決済代行業者から
手数料を引かれた残額が懐に入ります。
それは設定によりますが
約2週間後とか約1か月後とかです。
このお店に入金がされるまでの間に
海外決済代行業者やエージェント会社が
飛んでしまうことがあります。
「飛ぶ」とは会社責任者が行方不明になったり
会社が倒産したりという意味です。
またこの上に位置する「海外の銀行」が
エージェント会社や海外決済代行業者に
支払いをストップしてしまうことがあります。
どんな時にこのようなことが起きるか?
気になりますよね。
例えば、加盟店(クレジットを利用する店舗等)の悪徳営業、
顧客のクレームやチャージバック(返金請求)が多発する場合などです。
「この海外決済代行業者が契約している加盟店たちは危ないな!」
と判断され、まるで連帯責任かのように
他の加盟店の入金までもがストップしてしまうのです。
こんなケースは数年に数社が引き起こし
多くの加盟店が未回収という状況になっています。
もちろん全ての海外決済で
このようなことが起こるわけではありません。
ただ、定期的に発生していることは事実なので
この未回収リスクが高いことは大きなデメリットだといえます。
海外決済のメリット
→コース契約でも問題なく決済が可能
海外決済のデメリット
→回収漏れのリスクが国内決済に比べ高い
これをぜひ意識していただければと思います。